「さて……生と死。生命達はどう足掻いていくものか」
創始では生と死の理を定義した顕幽の神祖であり、「失墜の海魔神」とも呼ばれている。
星を穿つほどの力を持っていることから「天はユーディオン、海はネレアティプノス」とも考えられることもある。
フィアリーンが感情と理性を定義してからはアリストフォロス除く神祖にも感情が備えられた。
感情が備わった後は、神祖の中では比較的感情豊かであるが、表情にまったくと言っていい程出ない。ついでにあまり喋らない。
人のために怒るほど根は心優しく、そして感情になりやすい。そして決めたことは絶対に曲げないとも言える。
このように、神祖でありながらも弱き生命達にも寄り添おうとするのがネレアティプノスであり、神祖の中で比較的生命らしい。
一人称:俺/二人称:お前/名前呼び捨て
海魔神、と呼ばれるだけあり大いなる生命が住まう海という概念を創造したのもこのネレアティプノス。
しかし、例に及ばず神祖という存在は生命に認知されないもの、なのでそれを知る者は調停者や観測者と呼ばれる存在ぐらいであろう。
感情豊かではあるが、誰よりも勇ましくそして何を前にしても恐れを成さない。決めたことはとことんやり遂げようとする。
天はユーディオン、海はネレアティプノスと言われているだけあってネレアティプノスが勝手にライバル意識を持っている。
そして、自分なりに生命に寄り添おうとしているユーディオンに対しても、悪い印象は持ってないようだ。
昔から見透かしているような笑みが気に入らなかった、らしい。
また、生命としての限界を知っててもなお手加減をしない彼には少し良くない印象を持っている。
可憐である神祖だとは思っているが、信頼もしている。普段の様子から一転して冷酷になる様子はネレアティプノスですら少しびっくりする。
しかし怖いとは全く思っておらず、むしろ好ましいと思っている。
継承者であるオルティレイスと共に育ってきたのを見ただけあって、なんだか自分も彼のことは弟みたいに思っている。
メルヴィルに寄り添おうとしている様子ではあるが、彼から避けられているため上手くいかないようだ。
「審議。この顕幽の神祖であるネレアティプノスは生命たるものに生と死の理を提案する」
「メルヴィルは……そうだな。放っておけない、かもな。あいつは……」
「感情とは、時に不便なもの。だからこそ我々神祖たるものの感情を持つべきであると思う」
「██████……あいつが死んだ日、新たな神祖が生まれた。しかし本当に良かっただろうかと、思うことがある」
「────これは、神祖に下される粛清である。身をもって受け入れるべきだ」
余談ではあるが、全ての生命を愛している神祖であり、博愛とも言えるであろう。
朴訥で無表情ではあり勘違いされやすいが、誰よりも優しくそして強い存在とも言えよう。
ちっちゃい生き物も、大きい生き物ももれなく皆好き。