「俺は家族の仇を取るために今此処に存在している」
祈りと花の女神アルティリアと民から強い信頼を得ている祈騎士と呼ばれる者達と中でも特に位が高い。
真面目で勤勉、責任感も強くしかし他者には厳しくなりすぎない。そんな彼だが幻獣種のことになると豹変と言っていいほどになる。
その実、昔両親が幻獣種によって命を落とし妹も植物状態となってしまっており、以降幻獣種というものに怨念と殺意を抱くようになった。
右目も、実は昔幻獣種によって失明したもの。しかし本人としては自分の傷はどうでもいいと思っているようだ。
幻獣種が関わらなければ、子供も好きで子供と老人には優しく、そして騎士として実力もある……皆のあこがれの的となる存在であるとも言えよう。
あの日から、彼はその瞳に“復讐の炎”を宿しているのだ。それが消えることは、恐らくない。
一人称:俺/二人称:お前/貴方(目上の者に対し)/君(年下の者に対し)
特に正しくない物事を許容はしなく、家族想いで家族が大切だった。それが余計に幻獣種に対しての憎悪を抱かせるものだ。
それもあるのだが、家族を守れなかった自分に対してへの怒りもあるとも言えよう。
例えそれで他者から後ろ指をさされたとしても、何もかもを奪われたと思っている彼にとっては“復讐”は生きる理由ともなってしまっている。
掴みどころがない青年。表面上は軽く見えるが、その魔術の力と「フィリアを見守る姿勢」には信頼を寄せている。
一方で異世界から来た心の内が読めない彼には、彼自身がいつか人の敵になるのではないかと内心で警戒もしている。
まだ幼く、無垢な少女。しかし聖剣に選ばれた王としての責任を背負おうとする姿に深い敬意を抱いている。
彼女の無表情の奥にある揺らぎや不安を知っているからこそ、「守るべき対象」として強く意識。
彼女にだけは、自分の憎悪を見せたくないとすら思っている。
女神として敬意を払っているが、同時に「なぜ妹を救わなかった」と心の奥底で反発を抱く存在。
祈騎士としては忠実である一方、個人としては「秩序を優先する神」という姿勢に強い怒りと疑念を抱いている。
信仰と憎悪、その両方を同時に捧げる対象、でありながらもそんな自分に自己嫌悪も抱いている。
純粋すぎる騎士。自分にはもう持てない「夢や憧れ」をそのまま抱いている姿を見て、羨ましさと同時に守ってやらねばという感情が湧く。
時に彼女の理想論を「甘い」と切り捨てたい衝動にも駆られるが、それを口にするのは彼女の無垢を壊すことになるからしない。
幻獣種の王とされるオルティレイスは、特に人類のためにも討つべきだという思考。彼を討つこそが最大の復讐を果たせる、とも。
家族の無念も果たせるだろうと信じてやまないエルロスだが、その力の差は圧倒的ゆえに果たせるかどうかはわからない。
「ただ成すべきことをしだたけのことだ。しかし……そうして誉め言葉をかけてくれるのは、素直に喜ばしく思う」
「幻獣種!お前らはこの世界にいるべき存在ではないと何故わからない!お前たちのせいで何人の人間が涙を流したと思っている!」
「早く……目を覚ましてくれな。お兄ちゃんはずっと待ってるからな……ずっと……」
「例え俺自身がどうなろうとも構わない。俺は……家族の無念、そして妹の全てを奪われた復讐を果たす。絶対にだ」
「第一に誓花神と星祈王のこと、第二に民のこと。守護する者でもある祈騎士なら当然のことだ」
祈騎士になる前は教師になりたいとも考えていた。家族から人に教えるのが上手いから向いていると言われてたこともあり、自身も子供は好きだったのもある。
しかしその道は断たれたし、趣味も何だったのか思い出せなくなった。食事も味がせずただ喉を通すだけのものとなったものだ。
家族さえ喪っていなければ、彼は結構幻獣種に対しても優しかったが、それはもう来ることがない世界の話である。